ボルネオ産野外採集標本48ミリ
モーレンカンプオオゴンオニクワガタ

Allotopus moellenkampi
fruhstorferi
ボルネオ サバ産
目標5.0cmオーバー

 オオゴンオニクワガタの中でも珍品中の珍品。標本すら入手困難の種類です。今の所、大歯型はいないのでは?と思わせる程、見た事がありません。有名なクワガタ図鑑にも大歯形は載っておらず、5cmもあれば、かなりの大型でしょう。(スマトラの大歯形は載っており初めて見ました。)ジャワ産に比べると艶消し黄金色という感じで、少しスマートな感じです。現在ではジャワ、マレー、スマトラ、ボルネオ、タイの順で入荷数が多く、近年、この生体が入荷したのは大変驚きでした。価格は高く5万以上する場合もあります。(人気薄なので、これでもかなり安いと思います。)棲息地は1500m以上の山でカシや籐の樹液を吸い、灯火採集で捕まえる様です。水に濡れると黄金色が黒ずみますが、乾くと、元の黄金色に戻る不思議なクワガタです。

 成虫の飼育は比較的簡単で飼育温度を高すぎない様(20度程度)と加湿過ぎない様に注意すれば半年からら1年程度生きるようです。餌は虫用ゼリーで十分ですが、大食いなので切らさない事です。尚、飼育環境が悪いとケース内でブンブン音を立てて飛びます。オスメス一緒に飼っても問題は無いですが、相性が悪いと落ち着きが無くなります。ブリーダー泣かせのクワガタとして有名で、ブリーディング物が売りに出ている事は見た事がありません。しかし、産卵はなんとかなるようで、マットは添加剤入りの物で、産卵木を半分以上埋め込みます。産卵木としては、クヌギは駄目で、エノキ、カシが良いようです。最近はコナラベースの霊芝材が良い結果が出ています。ニジイロクワガタもそうなのですが、産卵木はしっかり加湿したほうが良いらしく、野外でもそのような朽木に生む様です。
 幼虫は行動範囲が広く、予め大きな瓶に添加剤入りマットで飼育します。菌糸瓶は相性が悪いとの事です。私は自作の怪しいマットで実験飼育中です。